2024.08.06
メディア掲載
「地域の店舗仲介が元気な街を作る」テナントショップが選ばれる理由
全保連株式会社配信の業界ニュースで弊社代表のインタビュー記事をご紹介いただきました。
賃貸業の中でも、実需の物件とは一線を画すノウハウが必要となる店舗や倉庫といった事業用不動産。大きな市場であることは理解しつつも、ノウハウがないために反響があったとしても優先順位も低くなっている事業者も多いのではないでしょうか。
今回は、事業用不動産のリーシングに特化したユニークな取り組みをされている企業を訪ね、事業用不動産の可能性やメリットについて話を聞きました。
取材班は、その真相を確かめるべく、滋賀県の草津市にやってきました。
今回話を聞くのは、草津駅から徒歩1分にある、テナントショップ(滋賀県草津市)の代表取締役・水野清治さんです。
テナントショップの創業は2008年。草津市を中心に不動産業を営む傍ら2011年からは、事業用不動産のポータルサイトとフランチャイズ「テナントショップネットワーク」を開始し、2024年時点で全国に250店舗以上が加盟しています。
水野社長は、大手アパートメーカー出身。土地活用の営業を経て、賃貸リーシングのなかでも倉庫をはじめとした事業用不動産のリーシングに携わった経験が、テナントショップ創業のきっかけになったそうです。
都心部だけでなく、地方都市や住宅近郊の事業用不動産の仲介実績がぐんぐん伸びる、テナントショップの強みについて伺いました。
事業用専門の仲介事業はブルーオーシャン
――テナントショップの事業について教えてください。
水野社長:当社は、店舗や倉庫といった事業用不動産の仲介をメインに行っている会社です。これまで、草津市を中心に滋賀県全体で2,000件以上の店舗・事業用不動産の仲介実績があります。
――社名どおり、事業用不動産の取り扱いがメインの会社なんですね。
水野社長:当社が何をしている会社かと聞かれたら、「街づくり」の会社と答えています。街は様々な要素で成り立っています。テナントショップは、店舗や事業用不動産の仲介を通じて、元気な街づくりをすることを使命としています。
――事業用不動産や店舗の角度から街づくりを行っている、と。
水野社長:草津市をはじめとした地方都市、全国の多くの街では、小さな店舗や住宅が街を構成しています。オフィスビルや大型施設といったものは都心部のごく一部に限られています。
地方都市は、住宅だけでは街が活性化しません。住宅と商業と産業がバランスよくミックスしている都市が繁栄していきます。
しかし、一般的な賃貸仲介会社は、事業用不動産を仲介するノウハウがありません。少なくとも、当社が創業した当時は、滋賀県で事業用不動産に特化した仲介会社はありませんでした。
テナントショップは、2008年に事業用不動産専門の仲介会社として事業をスタートしました。ニーズがあるかどうかもわからないままに始めましたが、結果として地方都市でも事業用不動産の需要がたくさんありました。店舗や倉庫、事務所を探されている方が、どの街にも一定数いらっしゃることがわかったのです。
――地方都市や郊外で、事業用不動産の仲介を専業で行っている会社は少ないですからね。
水野社長:僕は、店を出す人は、その街に投資をしてくれる人だと考えています。出店しようという人は、ときには何千万円も借入して、人生をかけた事業を通じて、街に投資しようとしている。そういった熱い気持ちを持った人たちの集合体が街だと思っています。
だからこそ、そういった方と物件を繋ぐプラットフォームとして、テナントショップが地域貢献や価値を生み出せていると考えています。
――テナントショップに掲載されている物件情報はどのように集めているのでしょうか。
水野社長:当社が掲載している物件情報の3分の1は、実際に物件の所有者を訪れたり交渉したりして、足で稼いで掲載しています。
テナントショップネットワークでノウハウを全国へ
――自社で事業用不動産の仲介をおこなう傍らで、「テナントショップネットワーク」として事業用不動産専門ポータルサイトの展開も行っています。
水野社長:我々が滋賀県で成功したビジネスモデルを全国に広げて行きたいと思い、2011年から「テナントショップネットワーク」を始めました。滋賀県以外でも、店舗や物件を探されている方はたくさんいらっしゃいます。また、当社と同じ様な課題を感じている不動産会社は多いはず。そういった会社に参画いただけるのではないかということで始めたのです。
加盟いただいた地域ごとに、事業用不動産のポータルサイトに掲載してもらっています。
――現在全国に250店舗以上が加盟しています。驚いたのは月額1万円~という加盟料の安さです。
水野社長:もともと、当社も一不動産事業者としてポータルサイトを利用していたので、「そこよりも安くしないとダメだろう」という感覚的なものがありました。
少し安いぐらいでは魅力的じゃない。たくさん物件情報を載せてもらわなければ集客できないと思ったので、この価格設定に行き着きました。
当社の経営理念は「三方よし」です。加盟店様には、長く使ってもらって儲けていただくことを念頭に置いています。1年2年で辞めてしまうサービスでは意味がない。
そういったこともあり、ポータル開始して間もない頃からずっと利用いただいている加盟店様がたくさんあります。ぶっちゃけ、当社より儲かっている会社も多いのでは?(笑)サービスが始まったばかりの善し悪しがわからないときから、先行して商品を理解してもらって導入いただいている会社も多く、本当に感謝しています。
――「三方よし」という近江商人の経営哲学が「テナントショップネットワーク」を作りあげているのですね。
水野社長:僕らは、出店を検討している様々な業種のスペシャリストの方から、その業界の色々なことを教えてもらいます。仲介実績が増えることでそういった専門的な知識も我々に溜まっていく。
「運送業や倉庫は大型トラックが入れるような道路のインフラがないとダメ」「飲食店ならグリストラップが必要かも」といった知識が、仲介取引すればするほどノウハウが溜まっていきます。それが競合企業との差別化になり、顧客からの信用も培われていきます。
テナントショップネットワークの加盟店には、そういった目線やノウハウを培うためのサポートも行っています。実際に当社に来てもらって、給料をお支払いしつつ学んでもらい、自身のエリアで独立してもらうといったことにも力を入れているのです。
事業用に特化するからこそ提供できるサービス
――何かしらの事業を始めようとしている人からすれば、店舗出店のハードルが高いといった問題をよく聞きます。外国人が出店しにくいといった話や、初期費用に大きなコストが発生してしまうなど、業界の商慣習が市場の流動性の障害になっていると感じます。
水野社長:難しい問題ですね。オーナーは、全保連などの債務保証会社の審査を通った方に借りてもらうことで、リスクヘッジをしていますから、当然ながら借りるためにはある程度のハードルがあります。
その一方で、オーナーのなかには「この人(借り手)だから貸した」という事例もあります。料理人なら腕前に惚れ込んでや、借り手の姿勢に心を打たれて、貸すというケースもある。
そういった「思い」というか、真剣に探されている方に対しては、僕たちも交渉に仲立ちして借りていただけるように動きますし、それでもダメなら他の物件を探します。
――間に入るリーシング、仲介会社が借り手の味方になって動くことが重要なのですね。
水野社長:こういった動きは、一般の仲介会社は絶対にやらないでしょう。それがテナントショップの強みで、そのためには地域の店舗物件のデータベースを日頃から把握して、商品を網羅して頭にインプットしていくことが大切だと感じています。
――業界に感じる課題や問題点はありますか。
水野社長:遅れているといわれている不動産業界ですが、居住用不動産に比べて事業用はさらに遅れています。それは、不動産業界のプレイヤーのなかで、事業用不動産の優先順位が高くないことも要因でしょう。
また、新聞などでオフィスの空室率のデータなどが出ていますが、あれは日本にあるオフィスのほんの一部のデータです。それで空室率といわれて経済の指標となっていること自体がおかしい。
ゆくゆくは、テナントショップが、事業用不動産のビッグデータを扱えるプラットフォームになっていきたいと思っています。現在でも、都心部の一部のオフィス空室率はわかりますが、全国の店舗の空室率となれば誰にもわかりません。それを実現させたい。
店舗のビッグデータが集まれば、出店が多い業態や産業を分析することが可能です。成長可能性のある分野や市場が予測できるといったことも可能かもしれません。
――プラットフォームになるために、まずどのような目標がありますか。
水野社長:まず、47都道府県にネットワークを広げていきたいと思っています。そして、加盟店1,000社が目標です。
事業用不動産の事業を16年やっていて、いまだに新しい発見があります。コロナ禍を経ても、総務省のデータでは、廃業と出店の割合では、廃業する数の方が多いのです。事業用不動産を通じて、地元の街づくり、地域貢献をしたい加盟店を全国的に募集しています。
――ありがとうございました。テナントショップの事業やフランチャイズサービス、そして街づくりに対する考え方など、非常に興味深い内容でした。今後の事業の発展と、地域に根差した街づくりの実現を楽しみにしています!
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店舗の仲介を通じて、地元の住人から感謝されることも多いというテナントショップ。確かに、元気な店舗や美味しいお店が近所にできれば、近隣住民からすれば嬉しいニュースです。
事業用不動産の仲介を通じて「街づくり」に参加するという考えは、地方都市の事業用不動産仲介の可能性を感じます。
帰りの新幹線で、ふと車窓から外を見ていると・・・
おおーっ!!
テナントショップの看板を発見!
皆さんも、新幹線に乗った際は、是非この看板を探すとともに、事業用不動産を通じて地方都市の活性化を図るテナントショップのことを思い出してみてくださいね。
■企業名
株式会社テナントショップ
■住所
滋賀県草津市西大路町2-2
■URL
https://www.tenant-shop.jp/
加盟に関するご相談はこちら
https://tenant.shop/fc201907nn/
記事リンク:https://info.zenhoren.jp/l/604011/2024-07-11/7hlrk>